OCM一級建築士事務所
 

2007年6月


  2007年6月30日(土)   夏越大祓
朝、冷や汁(?)と呼んでいる上州の「氷りごまみそしそぶっかけめし」を食べてから、短パンをはいて、新宿御苑へ。
草いきれのする苑内をそぞろ歩く。

ゆっくりと一周して、巨大なスッポンとムラサキツユクサに挨拶をしてから、新宿の街へ。
カレーを食べて、修理されたカメラを引き取って、家に帰り昼寝。

                §

晩、某組織設計事務所の29才の若者来所。
「やめる決心がつきました」
と。

「で、どうすんの?」
と建築ツウ

「いやまだこれから考えます」
とのこと

学生時代のポートフォリオをみせてもらったが、これが何ともすごい。
僕らの時代からは考えられない程の質と量。

いわゆる優秀な学生。

しかし、それを懐刀に入社したものの、そんなもの会社は必要としていなくて、自分に兵隊の一員になることを求められたという。

やむをえない。

大量のピザと、焼酎を振る舞って、彼の行く末を案じる。


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  2007年6月29日(金)   ガッコー
終日、出講。

午前中、一年生にはパースペクティブ/透視図を教え、午後、二年生とコンペ案に取り組む。

                 

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  2007年6月28日(木)   スイ
終日事務所ニテ作業。
外は暑いらしい。

日経アーキテクチュアの連載を仕上げて送付したり、コンペ案の模型をつくったり、息抜きにベースを弾いたり。

                §

やっと外付けの“CD-RW焼き器”が使えるようになった……。

                §

プールでペンギンのように泳ぎたい気分。
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  2007年6月27日(水)   シモーサのjapan
11時前、珍しく、アーティストの吉水浩氏から電話。
約10分間、いろいろお互いが画策していることについて情報交換。

吉水氏がいつも言っていること。
「若い人よ、ウッカリうかうかしてると、大変なことになるよ……」

ほんとに、その通り。

                 §

午後、「下総中山の家」現場。
大工さんや、監督さんといろいろ打ち合わせ。

シモーサに、JAPANがみえてきた。

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  2007年6月26日(火)   水槽
終日、出講。

「上尾の家」で完了検査が行われているが、立会えず。
様子が気になるが、後で、若干の修正のみで“済み”そうとの連絡を受け、ホッとする。

                 §

夜、新宿JAMへ。
5.6年前の卒業生ナガイトモミ(♂)がTHE BAKERSというバンドを率いライヴをやるので見に来てくれとのことで、15年振りくらいにJAMへ向かう。

昨今、ナイーヴなバンドが多い中、骨のあるガレージでビザ−ルなサウンドに、しびれた。
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  2007年6月25日(月)   水の中にいるような
朝から、小雨で、曇って、気温が低い。
梅雨生まれなので、梅雨のことは悪く言わないようにしている。

終日事務所にて仕事。

実家から食料が送られて来たり、教え子からサクランボが送られて来たり、それらを並べて写真をとったり、ちょっと集中力にかけた一日。

まあ、いいか。

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  2007年6月24日(日)   どらえもん
昨晩、呼び鈴が鳴って、のぞき穴からのぞいてみると、ザビエルのような頭をした地獄からの使者のようなおじさんがビニール袋に何か持ってボーッと立っていたので、出なかった……。

今朝、呼び鈴が鳴り、またのぞき穴からのぞいてみると、普通のおじさんが立っていたので、出てみると祝いのどらえもん電報だった。

デザイナーのNベタ氏より。

ありがとうございます。

42才になります。
                

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  2007年6月22日(金)   
終日出講。
雨で、蒸し蒸ししているのに、なぜかジーパンを履いてしまい、昼頃には一度心が折れる……。

                  §

午後、気を取り直して、学生を引き連れて、六本木ヒルズへ「ル・コルビュジェ展」を観に行く。

すばらしい展示であった。
僕はル・コルビュジェの一番重要なところは「ドミノ」でもサヴォアでもなく、そういった人生の中における瞬間風速でなく、持続的に、午前中は絵を描き、オブジェをつくっていたことにあるとずっと思っている。

そういったことが、フツーに伝わる良い展示であった。

そういった意味ではル・コルビュジェはモダニスト建築家ではなく、やっぱりアヴァンギャルドでありつづけた芸術家であると思う。

                §

写真は、授業終了後、僕が黒板に描いた「回転式ヒゲ面オジサン八面相図」がおもしろいと、写メを撮る学生達。
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  2007年6月21日(木)   10km
もう引渡したのに、また上尾へ。
完了検査の申請。

昨日から建築基準法一部改正が施行されたのをウッカリ忘れていたが、一枚10円で新書式を買って、全部書き直し、無事終了。

その足で残工事をやっている「上尾の家」へ向かう。

暑い……吹出す汗。

               §

次は上野経由で「下総中山の家」現場へ。
この暑い日に、屋根廻りの作業はきつい。
大工さんを労い、自分も労い、恵比寿に戻る。

炎天下、10km程歩いた一日だった。

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  2007年6月20日(水)   中学生日記
午後、愛知県から中学生が4人やってきた。
修学旅行にからめての「職場訪問学習」というもので、OCMを選んだという。

いろんな質問を受けた。
概要は以下の通り。

□ どうしてこの職業に就こうと思ったか
絵を描いたり、工作したり、ものをつくることが好きだったから

□ どのように建築士になったか
高校の普通科(理系)→予備校(浪人)→大学の工学部建築学科→大学院→設計事務所勤務→一級建築士資格取得→自分で設計事務所を開く

□ こらから資格をとるつもりはあるか
とくに無い

□ どのような資格をもっているか
一級建築士のみ

□ 一級建築士の資格をとるにはどうしたらいいか
上記の方法かもしくは下記
建築系専門学校→実務4年→受験
大学の建築学科→実務2年→受験
二級建築士→実務4年→受験

□ 一級建築士と二級建築士の違いは何か
“高くてでかいビル”が建てられるか否か

□ この職業を続けてこれた理由は
同じことの繰り返しがなく、絵を描いたり、工作したりすることから、製図、お金の計算、打ち合わせ、検査したりされたりといったことが、自分の性格に合っているから

□ いままでうれしかったことは何か
建物ができあがって、依頼主に喜んでもらえた時はいつもうれしい

□ いままで辛かったことは何か
喜んでもらえなかったとき
ミスをして依頼主に迷惑をかけたとき

□ 今の私達がすべきことは何か
好奇心・興味の幅を広げ体験してみること
また、自分が何をしている時に一番集中して時間を忘れることができるのかを知ること

□ 子供の頃の夢は何か
大工さんかアイスホッケーの選手

□ どういう性格が向いているか
人の気持を“わかろうと”努力“しようと”する人
つまり、サービス精神のある人

□ 今の私達に伝えたいことは何か
何か一つの事にうちこむ……というよりも様々なことに興味を示し、体験してみること。
インターネットやゲームを捨てて、海や、山、川へ出かけ、思いきり遊ぶこと。
しっかり本を読むこと。

以上

                 §

まじめなお話はそこそこに、オレンジジュースとパステルのプリンを食べさせてあげて、開放してあげた。

彼らは、その足でミッドタウンへ向かった。
中学生はミッドタウンでどんなユメを見るのだろう……。


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  2007年6月19日(火)   きゅうきゅう
二時半くらい
エビスの学校の7階から外を見遣ると、ヘリコプターが、5.6台飛んでいる。
授業中なのでよくわからないが、尋常じゃないなあと思い、その地点を推測してみた。
「246と山手通りの交わったあたり」

それは正解だった。

夜、家に帰って、それが温泉爆発だと知った。

                  §

写真は近所の梯子車。
最新型の梯子車が、どのように伸びて、どのように人を救出するのか、かつ、救出しやすい建物のカタチとは……

そんなことはガッコーでは教えてくれなかった。

ただし、僕が若い頃勤めていた日建設計では「人が死なない建築」ということを、裏コンセプトにすえていた。

すばらしい会社だったと思う。

                  §

企画提案
建築雑誌も、そろそろ、オシャレとか、法律をかいくぐるとか、健康住宅とかではなく「死なない建築特集」を組んでみればいいのではないでしょうか。

いろんなことが、はっきりすると思います。

「空き巣に入られても、強盗には入られない……」とか、とっても重要なことだと思います。

えっ?僕ですか?

僕は、東京に来た時に、日建設計“野球部”に就職したので、バットを買って、その時以来、枕もとにバットはいつもあります……。
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  2007年6月17日(日)   散歩
写真家の篠山紀信が
「僕には散歩なんかしている時間はありません」
と言ったといううわさが、ずっと頭の中にあり、いつもそのことを想いながら散歩をしている。

                 §

ちょっとした放心状態の朝。

ローストビーフとオニオンスライスとオリーブをタッパーにつめ、短パンをはいて、白金の自然教育園まで散歩。

途中でパンを買って、教育園の深い緑と、カメやカエルの匂いの中で、サンドイッチを食べる。
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  2007年6月17日(日)   エクスキューズ
晩飯
枝豆、ナムル三種(もやし、ほうれんそう、ぜんまい)、大根鬼おろし+シラス

「健康的ですね……」

いや、そんなことは考えたことも無い
ちょっと計算してみると、たぶん、年間、日本酒換算で一升瓶180本、タバコ400箱くらいの人間が、決して健康を指向しているとは、誰も、言えない。

ただ、その時に、“うまい”と思ったものだけを、食べているだけだ。

               §

「自然素材つかって、無垢材つかって、健康住宅ですね……」

いや、そんなことは考えたことも無い

ただ、その時に、“美しい”と思ったことを、やっているだけだ。
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  2007年6月16日(土)   竣工
朝一番で「上尾の家」へ。
引渡し。

午、持って来たオニギリを縁側で食べる。

午後、見学会、、と称し、ただ、そこで、トロリとした時間を過ごす。

夕方、やってきた学生たちと、ぎょうざの満州にて会食す。

                 §

縁側の杉板に反射した、夏至近く、高くて強い陽は、反射して、本来暗いはずの軒天井を、きらきらと、黄金色に染めあげる。
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  2007年6月16日(土)   スケッチ
ロフトに座り込み、おとなしく、スケッチをはじめる学生達。

よく教育されている(笑)。
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  2007年6月16日(土)    アメ男、返上
朝、「上尾の家」に近付くにつれて、白シャツにネクタイをした工務店の営業の人が、汗かきながら、道路にはみ出た土の清掃をしてくれているのがみえた。

もちろん、本来営業の人の仕事ではない。

どんな仕事も大変だが、久しぶりに竣工したせいもあってか、急にいろいろ大変だったことが思い出され、うかつにも目が潤んでしまった。

竣工して、涙腺がゆるむ、、、オレはけっこうまともな建築家かもしれん、と、思い、まだまだやれるな、と思った。
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  2007年6月14日(木)   マギワ
午後、「上尾の家」現場。
やはり、最後の最後まで、雨男。

細部の調整、修正等、ぐるぐるぐるぐる。

あまり長居しても、邪魔かなと、餃子を買って、カメラを修理に出して、帰ってきた。
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  2007年6月13日(水)   
午後「下総中山の家」現場。
プロデュース会社による「工事中“確認”」への立会い、および打ち合わせ。

                §

帰り、またアイサダに立ち寄り、枝付き・葉付き・根付き・泥付き千葉の枝豆、さやえんどう、いんげん、豆腐(豆ばっかりだな……)トウモロコシ3本、大和芋、ブタ細切れを買う。

最近枝豆が高いので、買えなかったが、アイサダのおかげで今年始めて買うことができた。プリプリしていて、美味だった。

                §

東京にいると食べ物に対してナーバスになるが、ちょっと郊外に行くと、そんなことは思い過ごしで、ほとんどのニッポン人はフツーにおいしいものを食べているということを実感する。

                §

またカメラが壊れた……。

建築ツウ情報)
面識は無いが年賀状をいただいたアツナガさんという人のブログに紹介されています。

「日経アーキテクチュア」2007.6-11号にて「ココロニシミル巨匠の名言」、今回はフランクロイド・ライトの名言につっこみを入れています。
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  2007年6月12日(火)   穣ル
終日、出講。

午前、鉛筆一本と紙一枚の可能性を感じてもらう。

午後、過剰と欠如、これについて様々な方法論を提示する。

             §

晩、今週LONDONへ発つTELL君来所。
約束通り、懐刀としての小さな写真集2册を完成させていた。
一冊はTOKYO もう一冊はJAPANと名付けられていた。

いいできだ。
ニッポンを卒業することを認め、祝った。

             §
最後に卒業生曰く
「一冊だけ本を持って行くとしたら何ですか」

講師曰く
「池波正太郎では無いことだけは確かだが……う〜む」

と言いながらリルケの「マルテの手記」を手渡し、

「間違い無い、これは孤独に異邦人として都市を徘徊するのにぴったりな一冊だ」と伝えた。

             §

「僕は図書館にすわって詩人の作品を読んでいる。・・・。ときどきここかしこでページを繰る人が、夢から夢へ移るときに寝返りをするように身動きをするのみである。ああ、読書をしている人々にかこまれているのは、なんと快いことだろう。なぜみんなはいつもこのように静かにしていないのだろう。」

『マルテの手記』リルケ 岩波文庫

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  2007年6月11日(月)   ugo雨後
監理関係の書類を整える。
とにかく、書類が多い。2物件分で丸一日かかる。
10年前とは確実に違う。

たぶん、今後の法改正で、もっと書類は増える。

           §

夕方、雨の後の空気を感じるために、新橋あたりをうろつく。
一杯飲み屋が、夕陽にあたりキラキラと輝いている。

どんどん建つ新しいビル。
何も語りかけて来ない、うすっぺらなパンフレットのような、いやフライヤーのような情報量しか発っしていない、巨大なビル。

読み解く楽しさのない街、行間のないまち、contextのない街、時間の蓄積の無い街、厚みのないデスクトップのような街

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  2007年6月10日(日)   上尾の雨男
午から「上尾の家」へ。
“引渡し直前確認”というものでプロデュース会社の人と建て主さんが来られた。

が、まだ完成していなかったので、プロデュース会社の人にちょっといやみを言われる。しょうがない、なかなかそううまくはいかないのだ。

                §

「上尾の家」見学会のお知らせ。
建て主様の御好意により、6/16(土)午後、見学会を開かせていただけることになりました。

「OCMに設計を依頼しようと考えている」方、メディアの方に限って、メールいただければ詳細御連絡致します。

その他の“建築ツウ”の方には、こちらから御連絡致します。


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  2007年6月9日(土)   bubble
終日事務所ニテ作業。
バブル関連の記事を、一気に書き上げる。

ぽむ企画さんが監修している「建築日和」、楽しみだ。

              §

ハルマゲドンもあったし、天皇は崩御するわ、湾岸戦争がテレビゲームみたいだったり、トゥーリアの照明は落ちるわ、卒業設計はみんなウォーターフロントで、立面図はパステルカラーで、竹下さんが一億円ばらまくわ……。

もしかしたら、とっても素敵な時代に20才前後を過ごしたのかもしれない……とはじめて思った。

おまけにバブル入社・できたのだから、何も文句はないだろう……。

              §

今日はレス・ポールの誕生日。
1915年生まれだという。

エレキギターという伝統楽器。
ロックというクラシック=古典。
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  2007年6月8日(金)   14.15番線
上野駅の14.15番線の先頭付近の駅長事務室があるあたりが好きだ。

夏至間際の高い太陽が、線路まで届く。
そこだけやわらかな時間が流れている。
おそらく真夏は、そこだけひんやりした空気が流れているに違い無い。

                §

終日出講。
しゃべりすぎて、声が枯れた。
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  2007年6月6日(水)   triplex-現場1
朝、自転車で代官山の建具取り替え工事現場へ行った後、電車に乗り、「下総中山の家」現場へ。

垂木が架かり、化粧野地板(杉)が張られ、家の、家らしい、カタチをなしてきた。

写真は、深い軒の出を支える垂木をキャンチレバー(片持梁)とし、それが室内を貫入し、上部の屋根垂木との二重奏を生み出そうとしている瞬間。

japanの技術を使った「構造表現主義」をこれからやっていきたいと考えている。
(つまりそれは、構造に“私性(造語らしい)”とかモダニズムで忌み嫌われていた“恣意”とか“数寄”を入れること……)
当然それは、ミニマルでなく、過剰の方向。

桂離宮ではない、何か。




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  2007年6月6日(水)   triplex-……休憩
「下総中山の家」を後にし、何を思い立ったか、連れ合いが僕に「そば弁当(つゆ付き)」を持たせてくれたので、法華経寺で食べようかと思ったが、どう考えても飲食と犬は禁止なので、精華園の東屋をひとりじめにして、食べる。

この僕と日記の間の不憫率……いや、不文律。
たぶん“忙しい”という言葉はないはず。

だって、忙しい=心を亡くしてはないのだから(吉水ブログ参照)、忙しいという言葉は使えない。

どう考えても、写真の、この人、忙しそうには見えません……。

ああ、そうそう、ワンカップみたいな瓶は、お酒じゃないですからね、麺つゆを入れて来たのですよ。


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  2007年6月6日(水)   triplex-現場2
1.5人前はあろうかという「ソバ」を食し、千葉県のシモーサ中山を後にして、上野経由で一路埼玉県の「上尾の家」現場へ。

竣工引渡しまであと10日、現場はピリピリしている。棟梁も若干憔悴気味。
顔見知りでもない左官屋さんが、気楽にボクに話し掛けてきてくれる。

職人さん曰く
「建て主さんがこないだ来られてのう、このしっくいの壁のう、えろ〜気に入ってくれよったよ」

建築家曰く
「そうっすか!よかったっすね!すんませんね、その面戸の部分、ちっちゃくて塗りにくいのに、どうもスンマセン!」

職人さん曰く
「ははは!病気になるわ!ははは」

カラダが痛いとは言わずに、病気になるってところがイカシテる。

                 §

外では、外構工事。
こういった作業に携る職人さんは、みな身の丈の小さなオトーサンが多い。
このオトーサン達がいなくなったら、どうなるのだろう……って10年以上思っているが、オトーサン達はつねに供給されつづけているようで、あまり心配はいらないようだ。

花柄のサイケなキャスケットをかぶった職人さんが、イカシテる。
御自分の趣味か、オカーサンの趣味か、はたまた孫娘のタンスからかっぱらってきたか(笑)、いずれにしても、かわいい。
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  2007年6月6日(水)   triplex-現場3
湘南新宿ラインで、一気に渋谷まで戻り、『代官山share spirit』へ向かう。

鉄扉の取り替え工事。
写真は亜鉛ドブ漬けした意匠格子。まだ亜鉛の“バリ”が残っていて荒々しい。

この現場は前の工務店がヘマして、工期に間に合わず、しょうがないので、友人のサイト−硝子店とアイアングレイさんに依頼して、大工事をやってもらった。

友達は、友達でいたいので、あまり仕事を頼みたくないのだが、ここは緊急事態だったので、完璧主義の職人であるサイト−さんにお願いしたわけである……。

                  §

18:00過ぎ、無事完了を見届け、オーナーに報告し、サイト−さんに礼を言って代官山から歩いて帰る。

                  §

【triplex】三つのとか、三部作という意味。僕の好物のtriplexはもちろん、フランシス・ベーコン
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  2007年6月5日(火)   フルシュッコー
午前、出講、一年生の授業。

「商店街アクソメ絵巻物」のために、各自商店街の調査・分析をしてきてもらうが、いまいち「調査・分析・発表」といったことの重要性、スタイル、フォーマット、がまだわかっていないもよう。それを教えるのが僕の仕事だ。

                  §

午後、出講、二年生の授業。

「セントラル硝子、日新工業、ダイワハウス」のコンペに取り組むという課題。
まずはプロジェクターで、過去の受賞作などをみて研究。

そのあと、住空間設計における基礎事項等を講議。

「今日の日没は何時だか知ってますか?」
「知りません」
「じゃあ、夏至って知ってますか?」
「知りません」

……う〜〜ん、教えることは山程あるな……。
これが、「ゆとり教育」とやらの結果なのか……。
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  2007年6月4日(月)   知恵の輪
午前、布団に伏したまま、ぽむ平塚さんにいただいた「バブル建築」関連の資料を読み漁り、脳が「バブルへgo!」になる。

(そういえば卒業設計はみんなウォーターフロントだったな……)

などと、ぶつぶつ。

                 §

午後、少し、文章の素振りをしてみて、うん、いけるな、と確信して、やめる。

夕方、VESPAにのって、目黒のアイアングレイへ向かい、注文して製作してもらっていた「知恵の輪型物干金物」をひきとる。

家に、戻って、実際知恵の輪としてあそんでみるが、なかなかはずれない。
何度かやってこつをつかみ、よし!と確信し、やめる。
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  2007年6月3日(日)   はれ
朝、短パンをはいてアリス川の宮公園の方へ散歩。
帰り、NATIONAL AZABUスーパーマーケットにてベ−グルを買って帰り、ベ−グルサンドにして朝食。

                 §

午後、新宿オゾンへ。コンペの面談。

終わった後、裏側の作業着専門店「万年屋」により、オープンハウスグッズの白テブクロとスリッパを買う。

晩はナスのシギ焼き、ネギ入り卵焼き、フキの煮付け、キュウリの糠付けなどサッパリしたものを食べる。
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  2007年6月2日(土)   クンメー
午から、JR「武蔵小金井」近辺へ、敷地の調査。

その後、武蔵野公園-野川公園-武蔵野の森公園とそぞろ歩き、味の素スタジアム(変な名前……東南アジアにありそうだな……)を過ぎて、京王「飛田給」駅へたどりつく。

(すばらしい地域だな……大関西人にとっては、まだまだ未知なる、地域、多し……)

                 §

写真は「武蔵野公園にいた子供」。

我々が、調査業務を終えて、木陰で太巻きを頬張っていると、おもむろに、彼は、横に自転車を止めて、マウンテンバイク遊びに興じ疲れて「hoo~~~』とか言いながら、横に座って来た。

人口密度は、一人/一万平米(100m×100m)な感じの公園での出来事。

きっと、わざわざ、寄ってきたのではなく、彼のいつもの休憩ポイント、テリトリーに、外来者の我々が、おじゃましちゃったのだと思う。

ごめんね、boy……。

                  §

その後、新大久保まで落ち、クンメーというタイ料理屋でめしを食べ、帰り、歌舞伎町の、ストリート・ミュージシャンをひやかしながら還俗し、帰途につく。
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  2007年6月2日(土)   シャツ
朝から、近所のカーサ・カミーチャにて赤シャツをつくる。

3年振りくらいだが、自分のカルテが残されていて、念のため採寸してもらうと、胸囲、胴回りなど、ちょっとスリムになっていたので、シャツのサイズも2,3cmづつちいさくしてもらう。

誕生日頃にはできあがりそうだ。
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  2007年6月1日(金)   青とうがらし
終日、事務所ニテ作業。

新しいコンペの要項を読み解いたり、エスキスしたり。
(2連敗しているからな……)などと、ブツブツ。

                §

夜、連れ合いと新大久保へ。
一年ぶりくらいだが、すっかり様変わりしていた。
どっち系かというと、安易な韓流へと変化し、逆に、韓国人の観光客が多くいらしていた。

タイ料理食材店などをまわり、食材を買い込み、安易に、韓国料理屋に入り、チジミ、餃子、ミョンドンのり巻きなどをいただき、新大久保を後にする。

                §

以前、のっぽさんが、テレビで言っていた。
「昔はね〜、通りすがりに、見知らぬ、かわいい、子供がいるとね、こう、話し掛けて、頭なでなでしたりしてたけど、今、それやると、つかまるのね…… 。今、そんな社会になっちゃったのね」

と、本当に、泣きそうな顔して、怒りを押さえてそう言っていた。
見ていた僕も、当然泣きそうになった。

時代はゆっくりと変化していくものだが、本当に大事なところが急激に変わると、それは、それを憂う人を殺す力を持っている。

今、学校で、学生に教えたいことは、それだけだ。。。

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