OCM一級建築士事務所
 

2007年02月


  2007年2月28日(水)   大安吉日
大安、吉日、快晴、強風

「上尾の家」祝上棟

実物は言葉に勝る

朝から、夕方まで、ずっと現場にて、作業を、ただ見守る。
本日に限っては“監理者”ではない、ただの見学者。

カケヤの音とか、「ほれ相打ちして」「木殺ししたか!」「コミセン、シャチ」といった日本語の響きや、「あっダメィだぁコレ!ぬれ雑巾もってきてケロ!」とか、「おい、もっぺんやり直してケロ、入らんねえべぇ〜!抜けねえべ〜」といった、“実質的”で“人間的な”美しい日本語のやりとりとか、職人さん達の表情や、立ち居降るまいなどを、存分に、自分の血とし、肉とする。

                §

素敵な仕事の現場を観覧したあと、建て主さんに、上棟式をしていただく。

おみやげに、お酒を2升半(一升瓶3本)いただいた。
普通は「電車ですから持てません……」と断るのが、オトナの流儀だが、「米、酒、醤油」の類いは、ありがたくいただく……これは僕の原理的なプリンシプル。なんたって御神酒(おみき)だ。神さんと建築とをつなぎとめるもの、それは建築家と同義であるから。
▲top

  2007年2月27日(火)   ビルのせい
終日事務所ニテ作業。

途中、思い立ち、携帯電話の機種を変えに行く。
理由は「ムーバなので、通話に困難をきたしてきた(らしい)」ということ。

こないだ電池を変えたばかりで、小さいから気に入っていたけど、使えないものは意味はない。なんたって、事務所の中でつながらないので、いつもベランダに出ていた。

かといって、月の携帯電話代は5千円台を超えることはなかった程度。

ちょっと、ここ二、三日、重要な電話が携帯にかかってきて、ナンギした、ただそれだけのこと。

                §

駅前に大きなドコモショップがあるのだけど、そこには“録音されたテープのようなお姉さん”しかいないので、そんなところで沸点を上げたくないので、その後ろの商店街にある5坪ほどのあやしげなショップにて、いんちき臭いオッサンと“人間的”で“実質的”な会話をしながら4700円払ってfomaへ。はじめてカメラもついた・。カメラがいっぱい(笑)。この高性能のカメラの寿命も、3年いけばいいほうなのだな……。不思議な気持だ。なぜなら、そんな風に機械に接したことはないから。とくにカメラは……。

「安くするにはね、オプションつけなきゃね、ダメなの、コレとコレは明日キャンセルしていいですから、そんでコレとコレは3ヵ月後キャンセルしてください……」と処方箋のようにオッサンにメモ書きを渡される。

帰って事務所で使ってみると、相変わらず電波が悪かった(笑)
どうやら、電話のせいでなく、このビルのせいみたいだ……。

▲top

  2007年2月26日(月)   226
朝から役所へ。
担当者さんは、三連休の模様。
粛々と修正作業を終え、12:00には恵比寿に戻る。

                §

またまた黒川さん話。
僕には“建築愛”があるので、先日来書いていることには“i”が籠っている。

しかし、「『歩兵第三ショウ隊兵舎』のファサードを一部残しました!……」という一言と、その“残し方”をみたら、(ああ、やっちゃったな……まともな建築人のやることじゃねえな……歴史観とかねえな……藤森さんははなから相手にしてないだろうな……)と、“建築の人間”だけでなく、誰もがそう思う。“それだけは”みなさん、しっかりと観て御自分で御判断下さい。しかし、ミソは“なかなかみつからない”ところです……ので、しっかり捜してみてください。僕が行った十数分の間にも、警備員の人に“どこですか?”と訪ねる人を多くみかけたくらいです……。

                §

「『国立新美術館』というものが東京の六本木にできるそうですが、あそこってもともと霊が出るとかいう噂があった場所だと思うんですけど、その霊はどこかに行ってしまったのでしょうか?」
『建築ツウに訊け!』p.136参照

その後、「ライ麦畑で云々……」を引用するような、K2の素敵で強引な文章を、もう一度読み替えしてみて下さい。

なぜならば、今日は二月二六日、そう<二・二六だからです。

特に、これをお読みになられている若い人よ、一つの美術館、一人の建築家をもとに歴史を知る、東京って……という自分の意見を持つのには、これは、それはそれはいい機会なんですよ。

デザインよりも、いや、デザインの前に大事なことは  “あるんです”。
▲top

  2007年2月25日(日)   晴れ
昼、新小岩へ。
「下総中山の家」建て主さんと、工務店へ。
そのまま、車にのせてもらって、新宿OZONEへ。
工事契約前の一連の儀式。

                  §

何年かぶりに首都高速に乗って、びっくりした。
(本当に、ボロボロだな……)と。

でもいつも下からみるもんだと思っているが、何ともハトバスツアー的な感慨があっておもしろかった。

                  §

打合せ後、一人で小滝橋通りのラーメン二郎へ。
いつもそうだが、食べてから、家に戻り、ぶっ倒れる。

何故そんなものを食べたくなるのかわからないところが、ラーメン二郎とホープ軒のいいところだ。
▲top

  2007年2月24日(土)   AGI.
午後、調べものをするため広尾の図書館へ。
駐車場を借りて、カバーをしたっきり、ほったらかしにしていたベスパの御機嫌をうかがい、しかし、何事もなかったかのように、キック3発、ブルンとエンジンがかかる。これだからバッテリーレスはやめられない。

                §

図書館を後にして、黒川紀章の様子をみに、新しい国立アートセンターへ。

なるほど「無料」の黒川紀章展をやっており、様々な人々で賑わっている。
そこで、黒川さんのぬかり無さを確信する。

1) 昨年末、黒川紀章全集を出版したこと
2) 自らの設計による国立アートセンターのオープン
3) 無料の展覧会
4) 様々なアーティストとのネゴシエーション、、いやコラボレーション
5) 中銀カプセルホテルの保存問題
そして、都知事戦

まあ、よくもこれだけ図って、謀って、測りつくしたもんだと思う。
すばらしい、さすが建築家、生き方に美学がある。

                §
久しぶりにAGITATIONを感じた(わずかなプロパガンダとともに)。
そのAGITATIONな感じをMILES DAVISは見事に曲に仕上げているので、コレを脳内i-POD にダウンロードして、一連の黒川さんの挙動をみまもっていくのが粋だと思います。

(「無料」ということに、こんなに恐怖を感じたことも貴重な経験であった)
▲top

  2007年2月23日(金)   履修不足問題
午前、履修不足の学生達に補講を行う。
遅刻してきた一人の女学生が
「先生を描きました」
と、一枚の絵を僕にくれた。

別に絵を描いていたから遅刻したわけではないとは思うが、講師苦笑い。

そして、そこに描かれているのが“へび”だということに、二°苦笑い。

「上尾の家」の建て主さんに、面接の時「御自分を動物に例えると何ですか?」と聞かれて「ヘビです」と答えてしまった僕。

面接が終わったあと(アホだなオレは……シロクマです!とか、ゴマフアザラシです!とかかわいらしい名前を言っとっキャいいのに……と反省しきり)

その後、仕事はうまくいっているものの、はたして「ヘビです」と答えた僕に対してどう思われたのか……ということは、まだ聞いていない。

来週、上棟なので、聞いてみよう。

                §

さて、ヘビの絵。
果たして僕のことを巳年と知ってのことか、いやたぶん知らぬはず……。

人と、想像力で、コミュニケーションできる能力……。
“そういうこと”を一年教えてきた。

ので“そういうこと”をされるとうれしい。

僕も、ずっと“そういうこと”をしていきたい。

                §
今日の一曲
バッファロー・ドーター
▲top

  2007年2月22日(木)   日刊K2
建築家黒川紀章氏が、都知選に出馬する模様です。

K2の予想では、箱もの行政の難波和彦氏を予想していたのですが、はずれました。たぶん難波さんは山口県知事かな……。
『建築ツウに訊け!』p192参照


ちょっとした建築家出馬ブームが来るかもネ。
▲top

  2007年2月21日(水)   McEntire
午後、ちょっと学校の“卒業再試験”の講評に一時間くらい出かけた以外事務所で作業。

役所から電話があり、修正箇所の指摘。
素直に“曲がりくねった道路の中心線を算出し、セットバック距離の根拠を示すこと”という難題に取り組む。

普通の幾何学では、どうなのだろう“ほぼ1〜2°しか違わない・つまり机上で全然交わらない・平行でなく長さも等しくはないランダムな二直線の中心線”を計算で割り出す方法はあるのだろうか?僕が知らないだけか?(とっとと交われば、作図はコンパスで可能……)

などと、  夜がふける。

                §

気休めに、いや、同い年の尊敬すべきアーティスト吉水浩の「何故か元気が欲しくなって」という言葉を借りてsonic youthとかbuffalo daughtorとかmy bloody valentineとかstereo labとかteenage funclubとかjohn mcEntireとか joe sturummerを見聞き・観聴きする。
▲top

  2007年2月20日(火)   創造のシッポ
朝、卵かけゴハンを食べ、仕事。
もくもくと図面の修正、というか確認。

昼ゴハン、飯に昨晩のトマトシチュウをかけて食べる。

             §

午寝の入り端(ばな)、夢現(ゆめうつつ)の状態で、文章が流れるように出てきて、むくりと起き上がり、少々文章を書く。
やっと創造のシッポをつかむ。

             §

業務連絡
□ “光”にしたのはいいけど、少々メールがつながりにくくなっております。重要な用件の場合は、送・受信にかかわらず、ファックスかお電話にて御確認下さいませ。

□ 「逗子の家」「幡ヶ谷の家」両建て主様におかれましては、おいしいチョコレートを御贈りいただき、ありがとうございます。すっかり「建て主さんからしかチョコレートをもらえない建築家」になってしまいました。が、サービス精神旺盛なK2は(何かすごいお返ししなきゃ……何かな、何かな……)と思ってはみたものの、日々の焦燥感にカマケテ、何もできずにおります。いけないことです。(そういうことのできない忙しさはダメ)と日々自分に言い聞かせておりますので、今後ともヨロシクお願い致します。
▲top

  2007年2月19日(月)   風景
朝から役所。
ようやく風致がおり、確認申請へ。

廊下でささやく人
怒号を発し、つめよる人
車を洗っている人
銀行窓口の列にイライラする人
同業者の真剣な顔
ヤクルト売りのおねえさん
弁当配達の台車

いつもの役所の風景

「あっ、あの細かいことなんですけど、日付け5日になってるんで、修正していただけますか……」

「あっああ……希望を書いたのですけどネ」
と、
笑わない係りの人の笑みを引出そうとするK2

               §

正午には事務所に戻り、残り物のフランスパンにクリームシチュウをかけて食べる。

夜、トマトシチュウをつくり残り物のフランスパンにかけて食べ、晩酌はせずに、風呂に入り、自らに時刻を朝と勘違いさせ、また仕事をする。

               §

晩酌せずに、夜仕事をすると、ヘビがでて、寝つけない……。

いつになったら“生き方のコツ”をつかめるようになるのだろう
▲top

  2007年2月18日(日)   百舌ライト
やることは一杯あるが、息を抜く。
昼まで寝て、夕方から連れ合いが楽器をみにいくというのでお茶の水に行く。

その後、秋葉原、神田、東京、有楽町、新橋と高架下をつたって歩く。
▲top

  2007年2月17日(土)   
終日事務所ニテ作業
夜、O編集長と新雑誌のための連載打ち合わせ。

ボーっと、おぼろげだった文章像に、徐々に焦点が与えられる。
▲top

  2007年2月16日(金)   講評
終日バンタンデザイン研究所にて一年生のプレゼンテーション講評。

何人かの天才的な感覚に出会い、嫉妬する。

終了後、アーティスト吉水浩氏、デザイナーの石川尚氏、ナガヨシノリヤス氏とともに三橋屋で会食。
▲top

  2007年2月15日(木)   
無事「光」開通。

これまでダイアルアップの128kbだったのが100Mbに。

夕方から、you tubeなるものでかたっぱしに音楽を見聞きする。
(えらいことになってるな……)というのが正直な感想。

25年くらいの音楽に対する欲望が一気に開放される。

例えば
THE AUTOMATIC、ストリートでの遊び演奏などがすごくかっこいい。

              §

「観たい、知りたい、聞きたい、感じたい」という、人間特有の欲望がすぐに満たされ共有される。そしてその後に何が残るのか?何でも知ってるような気になっている人間か。欲望の枯渇した人間か。

悟りなんか開くことのできない人間は、欲望だけが人生の原動力のはず。

“そういう世界になっていること”を知ることは僕にとって貴重な経験だ。
▲top

  2007年2月14日(水)   卒業試験
終日事務所ニテ図面を引く。

夕方、雨がやんだので恵比寿三丁目にある東京塗料会館に2007D版の色見本帳を買いに行く。

気のせいか、ちょっときれいな色が増えたような気がする。

               §

夜、6月からロンドンのLCFへ留学する長谷川くんがやってきて、一年の勉強の成果、ポートフォリオをみせてもらう。

誰の影響か、澁澤龍彦やユイスマンスを読んでいるという。

かつ巨大なニコンの一眼レフを所持していたので、カメラの持ち方や心構え(カメラは武器だ……などと、笑)などを教示し、

「渡英するまでに“japan”という名の写真集をつくれ」

と課題を課ス。

「それが最後の卒業試験だ、その写真集を懐刀に、ロンドンの人ごみの中に消えたまえ」

と申し伝える。

               §

業務連絡
明日、うちのネット環境を「光」にする工事があります。
おそらく、すんなりと「光」になるとは思えないので、もしかするとしばらく、メールなど不通になるやもしれません。
(返事がおそいな……)と思った場合は、FAXか電話でお願い致します。
▲top

  2007年2月13日(火)   チュータ発見
朝から役所へ。
風致地区の件、修正のみ、まだ受理されない。
我慢強く通うしかない。

午後から工務店さんと打合せをしようと思っていたが、時間が空いたので、下総中山の敷地周辺をブラブラ歩く。

法華経寺の後ろの方に、伊東忠太の設計による「聖教殿」発見。
(やっぱりなんだかこの辺、すごいところなんだな……)とあらためて実感する。

               §

写真:(コレは聖教殿ではアリマセン)下田でみた風景。
▲top

  2007年2月12日(月)   豆州に遊ぶ2
部屋から日の出を拝み、下田へ
なまこかべにあいさつし、城ヵ崎海岸へ
富戸まで歩き、伊東へ
熱海を経由して、帰京……
▲top

  2007年2月11日(日)   豆州に遊ぶ1
三島から伊豆急で修善寺
バスで修善寺温泉、湯に入り
東海バスで天城を越え、河津七滝(ななだる)へ
滝をめぐり、バスで河津へ
▲top

  2007年2月10日(土)   
午後西新宿にて、コンペの面談。

新しく人と会うことは、いまだに緊張するが、うれしくもあり、楽しくもある。

施主の品格、建築家の品格、そのバランスが重要だと感じる。

今度のコンペは40代(僕)、50代、60代という提案者。

若い二十歳の人達よ、20年後僕たちと戦わねばならないのですよ、まだまだ僕のパンチは冴えているし、そろそろローキックだけでも相手を倒せるようになるかもしれないし、そのうち寝技で関節に持込むスタイルに変化するかもしれません。

しっかりと今のうちに脳を鍛えて下さい。
デザインは体力ではありません、脳です。

               §

ヤクルトの古田は41才、ドラフトで入ってきた新人は18才、つまり同僚であり、能力給の世界、何の保障もない、だから美しい、単純な生存競争。

すばらしいことだと思う。
▲top

  2007年2月9日(金)   OTO
終日事務所ニテ作業。
たぶん、全プロジェクトの巡回メンテナンス、といった日。

お役所から電話あり。
先日の「風致地区」の件。
現地を検分されたところ、“まあOK”とのこと……。

K2「……」。

“……”の部分は書けませんので、直接K2にお聞き下さいませ。

              §

ジャンルに関係なく音が好きだ。
夜中に、道路工事の音が聞こえてくると、ちょっとグッと来る。

日々新しく生まれてくるもの、しかし全然新しくなく、人間の原理の叫びのようなものが、若い人の中から、その“震え”が伝わってくることがある。

YUI とか
salyu とか
▲top

  2007年2月8日(木)   日常
終日事務所ニテ作業。
ほとんど図面を引くことはなく、様々な作業に従事。

昨日、今日と昼ゴハンは松屋、カレーと牛めし。
それは何かを物語っているが、明日からは、土鍋炊きの卵かけごはんと、具沢山のみそ汁に戻そう。

調理20分、食べるの20分、午睡20分……合計1時間
これをやらねば、イイ建築も、イイ文章も、イイ教育もできない、と実感をもって感じることができていることが、せめてもの救いだ。

             §

午後、某雑誌、某副編集長と連載の打ち合わせ。
その方が「建築ツウ愛読者」だと知って、ホッとする。

今年は、逃げず、すかさず、“巨匠”とマッコウ勝負を挑む、ってことはない。
やはり“K2目線”で……
▲top

  2007年2月7日(水)   朝日新聞 2007/2/7
朝刊の「わが家のミカタ」というコーナーに出ています。
御一読下さいませ。


▲top

  2007年2月6日(火)   フツーに生きる
本日学んだこと。

「iナバの物置きは建築面積に入る」ということを市役所で学んだ。

「したがってiナバの物置を設置する場合には確認申請が必要」ということを市役所で学んだ。

「下水課の前に飾ってるコンクリート製の雨水浸透桝を使わねばならないのかと(ああ〜見積に入れてなかったわ〜〜と憂鬱になって)担当者に聞いたら、あれは高価だから使わなくていい、塩ビでいい」ということを市役所で学んだ。

「焼杉の下見板張りと、白いしっくい、切妻の屋根……こんなに腰の低いステロタイプなニッポンの伝統的建物外観が“風致地区条例”にひっかかる恐れがある。」ということを市役所で学んだ。
理由は“焼杉の黒がいただけない”と……“街並に調和させろ”とのこと。まわりの街並とはハウスメーカーのセメントパネルにグレーやベージュの塗装をした外観……(K2がいう“衆愚政治”とは、こういうことを指す)

「夫婦名義の土地で、夫だけの名で風致地区許可申請しようと思ったら“奥さんの承諾書も必要……”」ということを市役所で学んだ。

そういった一連の“仕事”をしようと 
「朝、張り切って駅をおりてタバコを口にくわえたとたん、市職員につかまり“罰金2000円を払え”と言われた。“わかりました”と2000円つきつけ、“領収書下さい”というと“いや、あの、今領収書持っている相方が、逃げた人を追いかけて……、今電話してみます……あの、五分経って来なければ、払わなくても、いいです”  ?? じーっとおじさんの顔を“みながら”5分を待とうとすると一分も経たない内に“ああ、来ませんね……今日はそのままお帰り下さい、今度から気をつけて下さい……”」  


できれば、こういうことは学ばずに、奇麗な脳で棺桶に入りたい。
▲top

  2007年2月5日(月)   お役人さん
朝から市川市役所へ。
風致地区許可申請などもあるので、上尾のように「出す、もらう」の二日では終わらない。

役所側は「持ち回り」と読んでいるが、いわゆる“たらいまわし”の状態でゆるゆると、言われるがままに、道路課、みどりの推進課などをまわり、流れ流れて市川大野の法務局へ登記簿や公図の写しをとりにいったり。

15:00過ぎ、事務所に戻り、雨水浸透桝の設計や、消防の同意書類など作製、20:00過ぎ、終了。

明日朝、また市川市役所へ、お伺い……。
▲top

  2007年2月4日(日)   冬の日暮れの多摩川
三時まで、事務所ニテ作業。

カラダがうずくので、“赤い電車(名鉄に乗って明治村に行くわけではありません)”に乗って、梅屋敷へ梅をみに。

そこから、蒲田、矢口の渡を経て日暮れの多摩川べりを、沼部まで歩く。
▲top

  2007年2月4日(日)   梅屋敷-沼部
▲top

  2007年2月3日(土)   deep K2 day
濃い一日。
まともに書けば原稿用紙30枚は書ける  がやめとく。
端的に。

             §

午、谷保天満宮に何故か放し飼いされている奇麗なニワトリに、「よっ!久しぶり」と挨拶し、梅の開花を確認する。
2.5分咲きです……。

13:00「雙徽第」にて朝日新聞の取材を受ける。
来週、2/7(水)の朝刊にOCMが登場します。カラー写真です、全国版だそうです……。気をつけてください……(800万人がみるそうです)。

その後「雙徽第」主人のN氏の紹介でワタリウムの「ブルーノ・タウト展」のオープニング・パーティーに出席。

建築家磯崎新氏、隈研吾氏など顔ぶれの中に、恩師である神戸大学教授足立裕司先生を発見。その横には建築学会賞建築家で同じく神戸大学教授であられる重村力先生の姿も……。やばい、日建設計をバブルかつ学校推薦という成績表も提出しないまま就職し、5年もたずに退職した、この恩知らずもの、かつ師匠はいないと豪語しつつK2などとgo goしているていたらく……。ここはすんなりひれ伏す……。

               §

足立、重村両教授とともに赤ちょうちんで、飲む。

たまたま(もし、隈研吾に襲われたら、これを……)と思って懐刀として忍ばせていた『建築ツウへの道』を重村先生にさしだす。さすが、先方つわもの、まずは巻末の人名作品リストからチェック……(やばい、重村さんの名前がない……)と思っているその矢先「君、おもしろいね、これいいね、ガンガンやりなよ!ソウヨコレ、これがシンダイ(神戸大学)よ!」との言葉をいただく。

足立先生にも「大島君、大学に講演しに来てよ〜〜」と言われる。「いや〜〜講演とか、そんな、こっちは在野の人間でガンス、お呼びいただければ、すぐにでも馳せ参じます……」と、何やら変な受け答え。

               §

大学推薦の会社を相談無しに辞めたこと。
阪神・淡路大震災で、何もできなかったこと。

男、(でなくても誰でも)は、何かやって、そのことの購いをしたいと思っている。それには、十年かかる。言葉で無く、自分がやっている、その姿をみせること、それしかない、あたり前だ。

僕が卒業したのは平成元年。
恩師である足立教授は今でも僕の卒業設計の内容を覚えて下さっていた。
19年前ですよ……。

卒業設計とは、そういうものなのです……バンタンの学生よ……。
▲top

  2007年2月2日(金)   吉報
ホッとした。

「下総中山の家」見積り。
2社から100万円/坪越えの見積りが出ていて「もう、ダメだ……」と思っていたら(本当は思っていない)、本日残りの一社が81万円/坪で出してくれた。

目標は76万円/坪、  想定の範囲内。

同じ図面でなぜそんなに差が出るのか?よく聞かれる。
それはわからない。

ぼくは「民家」のつもりで設計しているけど、見積る人が「数寄屋」と判断してしまえば、もう値段はあってないようなもの、なのだと思う。

               §

「上尾の家」と「下総中山の家」は双子です。
厄年に設計するにふさわしい、慎ましやかな美を探究したもの。
▲top

  2007年2月2日(金)   明日は“せちわかれ”
あっそうそう、明後日は立春なので、明日は節分です。

「えっなんで唐突に立春と関係あるの?」
「あるある すごくあるよ 節分っていうのは そもそも節分かれ(せちわかれ)って言ってね つまり 季節の分かれ目なわけさ」
「分かれ目? 冬と春の?」
「そう もともと古代中国の陰陽思想では季節の分かれ目は 陰と陽の対立の厳しい時期で 人々に災いをもたらすって言われてるんだ」
「げっ 災い?」

『マンガで学ぶ和のこよみ』
原作:大島健二 漫画:神山アキコ(エクスナレッジ刊)より

写真はK2家のしつらえ、です。
▲top

  2007年2月1日(木)   “地下鉄組織”
終日バンタンデザイン研究所にて卒業制作プレゼンテーション(卒業判定試験)の講評をする。

お忙しいところ建築家の滝澤俊之氏にもおこしいただいた。
ありがとうございます。

写真は出席率の低いY君の一発逆転プレゼンテーション。
“地下鉄組織”というへんてこな“クラブ”を設計したのでそれを“プレゼンテーション”するためターンテーブル2台にスピーカーも持込み、実際にラップやレゲエを歌ってみせた。

痛快。
バンタンという自由な学校の良さを最大限使い切ったすばらしい“作品”であった。

              §

好きなことしか身にはつかないし、ものにもならない。
▲top
 
〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-7-2 エビスオークビル2-33 TEL/FAX 03-3441-3499 E-mail oshima@ocm2000.com
Copyright (C) OCM一級建築士事務所 All rights reserved.