| 大安、吉日、快晴、強風
「上尾の家」祝上棟
実物は言葉に勝る
朝から、夕方まで、ずっと現場にて、作業を、ただ見守る。 本日に限っては“監理者”ではない、ただの見学者。
カケヤの音とか、「ほれ相打ちして」「木殺ししたか!」「コミセン、シャチ」といった日本語の響きや、「あっダメィだぁコレ!ぬれ雑巾もってきてケロ!」とか、「おい、もっぺんやり直してケロ、入らんねえべぇ〜!抜けねえべ〜」といった、“実質的”で“人間的な”美しい日本語のやりとりとか、職人さん達の表情や、立ち居降るまいなどを、存分に、自分の血とし、肉とする。
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素敵な仕事の現場を観覧したあと、建て主さんに、上棟式をしていただく。
おみやげに、お酒を2升半(一升瓶3本)いただいた。 普通は「電車ですから持てません……」と断るのが、オトナの流儀だが、「米、酒、醤油」の類いは、ありがたくいただく……これは僕の原理的なプリンシプル。なんたって御神酒(おみき)だ。神さんと建築とをつなぎとめるもの、それは建築家と同義であるから。
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